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recoil使用例:鎖

今回ご紹介するrecoilの使用例では、衝突したり倒れたり、といった破壊系の動きではなく、逆に互いに連結された鎖の拘束された動きを表現しています。

recoilではコンストレイントという、互いを連結させる機能を実装させることで、様々な表現を可能にしています。コンストレイントには様々な種類が用意されていますので、今回のような鎖やヒンジといった表現だけでなく、モーターやスプリングなどの動きをシミュレーションすることも可能です。

鎖の巻き取りやたわみ加減など、物理演算処理を行っているrecoil ならではですね。跳ね橋がゆっくり上がる様子などは、なんだか実写のミニチュアっぽい感じもしてステキです。

 

 

スクリプト:Peeler Plus v1.1

今回はちょっと便利なスクリプトをご紹介します。そのスクリプトとはPeeler Plus。その名が示す通り、基本機能であるUV ピーラーの拡張版です↓

解説ビデオを見てもわかるとおり、通常のUV ピーラーに比べオプションも追加され、ピーラー機能だけではなく、SplitやMerge機能も同時に搭載されています。

このスクリプトのダウンロードはこちらのページから →  http://www.thethirdguild.com/products/uv-peeler-plus-for-modo-501/

圧縮ファイル内にあるフォルダTTG_PeelerPlusを、スクリプトフォルダの中に入れ、modoを再起動するだけで、UVレイアウトのメニュー内にTTG Peeler Plusメニューが追加されます。スクリプトフォルダはシステムメニュー > ユーザースクリプトフォルダを開くメニューを選ぶと、フォルダが開きます。

基本機能ではちょっと物足らないと思っていた方には、ぴったりなツールかもしれませんね。


モーションパスの表示:Motion Paths

前回パスアニメーションのチュートリアルについてご紹介しましたが、modoにはもちろんキーフレームアニメーション機能も実装されています。

ただ、modo上でアニメーションをつける際、アニメーションの軌跡が表示されずに、設定しにくいと感じられることもあるかもしれません。パスアニメーションの場合は、パスの元となるカーブはもともとジオメトリですのでビュー上に表示されますが、キーフレームアニメーションはそういうわけにはいかないため、そのフレームあたりでどの値を動いていたのかなどを直感的に把握するのが難しいケースもあるでしょう。

そのようなときには、Matt Cox氏製作のMotion Pathsというスクリプトがお勧めです:

このスクリプトは、文字通りモーションパスを表示させるためのスクリプトになっており、フリーで配布されています↓

Matt Cox 氏製作のスクリプト:Motion Paths

インストールはいたって簡単!

modoを起動し、システムメニューユーザースクリプトフォルダを開くから、ユーザー用のスクリプトフォルダを開きます。ここにダウンロードし解凍した2個のスクリプトを配置するだけ。

あとはモーションパスを表示したいアイテムを選択し、システムメニュー実行から @mc_lxCreateMotionPath.py というコマンドを入力してください。同じく表示をオフにする場合も簡単で、同じようにシステムメニュー実行から @mc_lxRemoveMotionPath.py というコマンドを入力するだけです。

表示されるモーションパスには、アニメーションの軌跡だけでなく、パス上にフレームも表示されるため、どのタイミングで、どこに位置しているのかを理解することができるという点でも便利に使えそうですね。

さらに、いちいちコマンドを入力するのが面倒くさい!という方は、キーボードショートカットキーを割り当ててみると良いかもしれません。たとえば、パスを表示するための @mc_lxCreateMotionPath.py コマンドをあるひとつのキーに、パスを非表示するための @mc_lxRemoveMotionPath.py コマンドをまた別のキーに割り当てれば、コマンドを入力することなく、キーを押すだけで表示・非表示を切り替えられるようになります。キーボードショートカットの割り当てはシステムメニュー入力編集から行えますので、ぜひ併用してみてください!

 

recoil使用例:屋根板

物理演算シミュレーション用プラグインとしてモデルが落下するシーン、壁が崩れ落ちるシーン、ドミノ倒しなどのシーンで活躍するrecoilですが、recoilの活用先はアニメーションだけではありません。

静止画で多数のモデルを配置するといった用途としても、recoilの活躍の場があります。たとえば、大量のモデルを配置する下図のようなシーンの場合:

一つ一つがめり込まないように配置するといった作業は、手間がかかるばかりで、ちょっとした修正にも時間をとられてしまいます。こんなときにrecoilを使用すれば、たとえ外側のケースの形状が変わったとしても、モデルの配置を手作業で行うことなく、すぐに対応することができるのです。

Luxology社のフォーラムでは、そんなrecoilの特性を利用して、屋根板を配置しているサンプルがユーザーさんから挙げられています:

recoilを使えば、屋根の形状に沿って何枚もの屋根板をキレイに沿わせることができそうです。また、後で屋根の形状を変更したとしても、すぐに対応がききます。アニメーションだけでなく、このような[配置する]という用途でrecoilの使用を検討されてみてはいかがでしょうか?

 

recoilでドミノ倒し

Bulletエンジンを活用した物理演算計算用modo 501プラグインrecoilですが、このrecoilを使用してドミノ倒しを表現している動画が公開されています↓

recoilが随所で使い倒されており、スゴイの一言ですね。セットアップにかかった時間はどれくらいか、どれくらいだったのでしょうか。

Luxologyのフォーラムには、静止画も用意されていますが、こちらもいろんなパターンでレンダリングされており、受け取る印象が変わってくるのも面白いところです↓

単に動きをつけるだけで無く、表現の幅を広がるためにrecoilを活用してみるのもいいですね!

 

プロダクトデザインセミナー レポート

先週土曜日(07/30)、AppleStore銀座にて行われましたプロダクトデザインセミナー、盛況のうちに終了いたしました。多くの方に来ていただきまして、本当にありがとうございました!

講師を務められた日比様はヘッドフォンのモデリングをいちからはじめて、レンダリングするまでの工程をデモンストレーションしてくださいました。ヘッドフォンの写真をテンプレートとして配置し、モデリングを開始。その後、簡単に環境を構築するキットSES(スタジオ環境セット)とマテリアルプリセット集PADを使用して、環境とマテリアルを設定しレンダリング。この完成までに要した時間はわずか45分!時間の短さもさることながら、その短時間の中で出来上がったヘッドフォンの完成度と言ったら、まさに驚きの一言です。AppleStore銀座のセミナー会場は、ほぼ満席状態。日比さんが繰り出していく鮮やか、かつスピーディなモデリングには、受講されている皆さんも目を見張って、内容を真剣に聞き入られていました。その後、イーフロンティアからmodo  501用物理演算プラグインrecoilについて、また3DCG AWARDS 2011についてのご案内させていただきました。
セミナー終了後は、東京ユーザーグループ様主催の懇親会へお邪魔させていただきました。先ほどのセミナーの興奮そのままに、皆さん熱心に話をされています。また、懇親会半ばからは、実際にmodoを使用されているユーザーの方をお招きして、お話しいただきました。

まずはグラフィニカ白井様。白井様はGONZOの時代から長年、アニメーション製作に携わっていらした超ベテランの3DCGクリエイターです。今回もOVA「ヘルシング」でモデリングツールとしてmodoを採用してくださいました。モデリングツールとしてmodoを採用したことにより、ノーマルマップを多用することでモデルの質を保ちつつデータを軽減することが可能であるといった点や、UVの展開のしやすさといった点について、お話しいただきました。静止画のデザインだけでなく、アニメーションの現場において、ワークフローの一つにmodoが採用されていることは、アニメーション制作者の方にとっては大変興味深いところであったかと思います。

続いて、懇親会を主催されていた東京ユーザーグループの宮原様。ユーザーグループの方々から持ちよっていただいた作品を紹介・ご披露していただきました。どの作品も素晴らしい出来栄えで、さぞかし使用されている年数も長いのかと思えば、触り始めたばかりの方もいらっしゃるとか。すごいです。
そして、本セミナーの講師も務めていただきました日比様。一通り、今までの作品の紹介をしていただいた後には、皆さんからの質問に丁寧に答えていらっしゃいました。皆さん、大変に熱心で、持ちよったデータをもとにアドバイスを求めたり、意見交換を行ったりと、大変有意義かつ楽しい懇親会となりました。今回のセミナー講師を引き受けてくださいました日比様、また懇親会を企画主催していただきました東京ユーザーグループ宮原様、そしてご参加いただきました皆様、本当にありがとうございました!今後もこのような企画などを含め、皆さんと一緒にmodoを盛り上げていければと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

recoil 日本語版リリース開始!

いよいよ本日より、recoil 日本語版のリリースが開始されました!

この日本語版では、インターフェイス、ドキュメント、付属ビデオ全てが完全に日本語化された状態でリリースされますので、非常にわかりやすく使いやすい仕様になっています。

ビデオは使用方法を紹介するチュートリアルビデオだけでなく、動きを制御するための各コンストレイントの違い、動きに影響を与える各フォースについてなど、ドキュメントの中に日本語字幕付ビデオを埋め込むことで、様々な概念やパラメータを読むだけでなく、見たり聞いたりすることでも学習できるようになっています。

recoil 日本語プレリリース版をご購入いただきました皆様方にも、こちらの完全日本語化されたバージョンを無償でご提供いたしておりますので、ぜひご利用くださいませ!

 

recoilプレリリース版キャンペーン終了間近!

現在、プレリリース版として販売中のrecoilですが、今月28日からインターフェイス・ドキュメント・ビデオすべてが完全に日本語化されたrecoil日本語版の販売が開始されます↓

この完全日本語版リリースにあわせ、一足先にプレリリース版をご利用いただけるよう、07/27までrecoilプレリリース版キャンペーンを行っております!

通常価格25,200円(税込)のところ、なんと25%オフの18,900円(税込)でご提供している大変お得なキャンペーンです。

プレリリース版をご購入いただいた方にも、そのまま完全日本語版をご提供いたしますので、この機会をぜひお見逃しなく!

 

recoil 日本語プレリリース版販売開始!

大変長らくお待たせいたしました。

Luxology社より販売されていた物理演算シミュレーション用プラグイン「recoil」、本日2011/07/06より、recoil 日本語プレリリース版として販売を開始いたしました!

本プラグインはBullet Physics物理演算エンジンを用いて、modo 501上で剛体物理演算(リジッドボディダイナミクス)シミュレーションを行うためのプラグインとなっています。具体的にどんなことができるのかについては、まずこちらの映像をご覧ください:

このようにオブジェクトとオブジェクトが衝突しあうようなアニメーションを生み出すことができるプラグインなのです。また静止画用に、多くのオブジェクトが互いにのめりこむことなく積み重なるような配置も、recoil プラグインを使用すれば、簡単に設定できるようになります。

recoil紹介ページには、多数の静止画・動画のサンプルが用意されていますので、どうぞそちらもご覧ください。

また、今回販売を開始する日本語プレリリース版では、インターフェイスの完全日本語化に加え、チュートリアルビデオ2本を日本語字幕付でご提供いたします。

来月リリース予定の recoil 日本語版(インターフェイスおよびドキュメント、ビデオ全て日本語化予定)も無償でご提供いたしますので、一刻も早く recoil を触ってみたいユーザー様は、どうぞ一足先に日本語プレリリース版でお試しください!

 

ワイヤーフレームレンダリング:mm_WFRender

以前、便利プラグインとしてカメラ用のプラグインsl_customresをご紹介しましたが、今回はワイヤーフレームレンダリングを行ってくれるプラグイン mm_WFRender をご紹介します。

このプラグインも、Luxology社のフォーラムにて公開・配布されていたプラグインです↓

http://forums.luxology.com/discussion/topic.aspx?id=51935
http://www.modonize.com/Scripts/159.aspx

まずはこちらでスクリプトをダウンロードしたら、modoを起動し、システムメニューからユーザーコンフィグフォルダを開くメニューを選択します。

そうすると、お使いのマシン上にあるmodoのユーザーコンフィグのフォルダが開きますので、その中にフォルダを作成してください。名称は何でも構わないのですが、ここではmm_WFRenderをいう名称をつけましょう。フォルダを作成したら、そのフォルダの中に先ほどダウンロードしたファイルに含まれている二つのファイル(index.cfgmm_WireFrame.py)をコピーしてください。これでインストールは完了です!あとはmodoを再起動するだけ。

modoを再起動すると、レンダーメニューの一番下にSet up wireframe renderというメニューが新たに追加されています。これがワイヤーフレームレンダリング用のメニューになります。

では、実際にレンダリングしてみることにしましょう。せっかくのワイヤーフレームレンダリングですから、カッコいいメッシュモデルで試してみよう!ということで、今回はLuxology社のアセットシェアから銃のメッシュをお借りすることにしました。modo上にデフォルトで読み込んだ状態は、このような感じです:

あとは先ほどのメニューを適用するだけなのですが、このスクリプトの使用する際にひとつだけ注意点があります。それは、このメニューを適用する前に必ずシーンを保存しておくこと!ワイヤーフレームレンダリングを実現するために、このスクリプトではメッシュをスタティックメッシュへと変更したうえで処理を行うため、いったん処理を適用すると元に戻れなくなってしまいます。なので、ここはいったんシーンを保存してから、メニューSet up wireframe renderを適用してください。するとアイテムツリー上でメッシュの種類が変更されたのが確認できますね:

ではこの状態でレンダリングしてみましょう。

これでワイヤーフレームレンダリングのできあがりです!精密なモデルであればあるほど、より違った趣が出てきて面白そうですね。