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「Baking(ベイキング)UIキット」無償提供&【MODO 801】ラティスデフォーマ機能

The Foundry社ではMODO 801ユーザー様を対象に、無償で「Baking(ベイキング)UIキット」をご提供していますが、これに合わせまして、MODO JAPAN グループ ダウンロードサイトからも、MODO 801をお持ちのお客様に対し「Baking(ベイキング)UIキット」をご提供いたします!

この「Baking(ベイキング)UIキット」、シーンにおけるベイク処理を一括で管理・実行するためのユーティリティキットとなっています。多数のベイキング処理が必要となるプロジェクトにおいて、高解像度モデルから低解像度モデルに対するベイクの一括処理、また様々なUVマップに対するベイクの一括出力、さらには環境もベイクすることが可能です。

このキットをインストールすると、MODOのツールバーにBaking(ベイキング)UIキットを起動するためのボタンが現れます:

BakingUI01

このボタンをクリックすると、ベイク一括処理を行うためのインターフェイスが現れます。

BakingUI02

各メニューの上にマウスを乗せていると、メニューを説明するためのツールチップが現れますので、何を行うメニューなのか理解するのも簡単!またダウンロードファイルには使い方を詳しくデモンストレーションしているビデオ(英語)も同梱されていますので、多数のベイク処理を行われる方はすぐにでも役立てていただけるようなキットになっています。

MODO 801のユーザーであれば、どなたでもMODO JAPAN グループ ダウンロードサイトよりダウンロードしていただけますので、興味のある方はぜひお使いください。また、まだアップグレードをご検討中の方は、このキットもMODO 801の機能の一部として、検討材料に入れていただければと思います。

MODO JAPAN グループ ダウンロードサイト

さて、本日ご紹介するMODO 801の新機能はラティスデフォーマ!この機能も以前よりユーザー様からの要望が非常に高かった機能ですね。デフォーマとしてアニメーションさせるためのツールとしてだけではなく、モデリングを柔軟に行うためのツールとしても、ぜひお使いください!

ラティスデフォーマによる変形

 

【MODO 801】スナッピング機能の改良

今回リリースされたMODO 801の大きなテーマは、「ユーザーからの要望の声が高かった機能を反映していく」ということでしたが、スナッピング機能に関してもそのテーマに沿って改良されています。

従来のスナッピング機能ではスナッピング先となる対象を一つしか選択できませんでしたが、MODO 801で搭載されたスナッピング機能では頂点とグリッドといったように対象を複数選択できるようになっています。さらに、要望の声が高かった交差部分に対するスナッピングを搭載したほか、コンポーネントモードとアイテムモードにおけるスナッピング対象先の使い分け、背景にコンストレイント部分の独立など、ストレスなく作業が行え、効率化を図るための工夫が行われています:

MODO 801におけるスナッピングの改良点

 

基本機能・チップス紹介サイト オープン!

今までmodoをお使いのユーザー様にお話を伺うと、「基本的な機能の使い方がよく把握できない」「表現したいことのためにどの機能を使えばよいのかわからない」「逆引き的なリファレンスがない」といったご意見を、よく頂戴することがございました。

そこで、MODO JAPAN グループではこの度、基本機能やちょっとしたチップスなどをご紹介するサイトを立ち上げることにいたしました!

基本機能・チップスサイト

modoを長くお使いの方であれば、よくご存じの機能ばかりだと思いますが、modoを触り始めたばかりの方などにぜひご活用いただければと思います。感覚的にわかりやすいように動画で機能をご紹介していますが、後から見返してもポイントがわかるよう、同時に文章としても内容を解説しています。

まだまだ立ち上げたばかりで十分ではありませんが、随時追加していく予定でおりますので、ぜひご活用ください!

 

プロダクトデザイン向けmodo紹介ビデオ

modoはコンピュータグラフィックスの世界において、その多彩な機能や質の高さなどが受けいれてきましたが、プロダクトデザインの世界においても広がりを見せつつあります。

The Foundryでは改めて、プロダクトデザイナ向けにmodoの魅力を紹介するデモンストレーションビデオを公開しています。

まずは基本的なモデリングツールのご紹介

スカルプト

デカールの適用

そしてデータの出力

このように、modoには広範囲にわたっていろいろな機能が用意されていますので、特定のカテゴリにとらわれることなく、様々な用途でご使用いただけるようになっています。またデータの出力のビデオでもご紹介されていましたが、CADワークフローツールを使えば、CADデータのスムーズな入出力が可能です。体験版もご用意しておりますので、ぜひ一度、modoを活用するワークフローをお試しください:

CADワークフローツール

 

機能紹介:ダイナミクスを利用したアイテム配置

modo 601より標準機能として搭載されているダイナミクス機能ですが、こういったシミュレーション系の機能はアニメーションのためだけと思われていたりしませんか?MODO JAPANグループのテクニカルサポートに頂いたお問い合わせを元に、今回はダイナミクス機能を使用して、入れ物いっぱいにアイテムを配置する方法をご紹介します。

まずは、入れ物となるメッシュを作りましょう。サンプルということで少し厚みをつけた簡単なボックス状のメッシュを作ります。中に入るメッシュがわかるように、透明にしておきます:

次に、入れ物の中へと配置するメッシュを作ります。こちらも今回は単純にボックスを作ります。当然入れ物よりも小さめに作りましょう。このボックスが入れ物の中にぐちゃっと入るイメージです:

さて、次はこのボックスを入れ物いっぱいに入るぐらいの量に増やさないといけません。今回はリプリケータ機能(アイテム追加 > Particles > Replicator)を使用して、ボックスメッシュを増やしていきますが、その場合には配置元となるポイントソースが必要となります。配置元のポイントソースはどのような形で用意しても構わないのですが、今回は簡単にParticle Generatorを使いましょう。アイテムツリーのアイテム追加 > Particles > Point Clouds > Particle Generatorを追加します。

Replicator Generatorは任意の法則に従って自動的に整列されたパーティクル(ポイント)メッシュですが、ここでは入れ物メッシュの上に、この入れ物の空いている口の中に入るようなサイズでパーティクルを作ります。パーティクルを作ったら、今度はReplicatorのプロパティで原型となるアイテムにボックスメッシュを、ポイントソースに先ほど設定したParticle Generatorを設定します。ばらつきのパラメータで、各ボックスメッシュにばらつきを与えておくとよいでしょう。

良い感じになったら、Particle Generatorの位置を、ちょうど入れ物の真上になる位置まで移動させてください。

この真上の位置からばらばらとボックスを入れ物の中に落としていきます。しかし、現在ボックスはReplicatorで生成されているため、実体を持ちません。Replicatorを選択し、アイテムメニュー > リプリケータ > リプリケータをフリーズを実行し、このボックス一つ一つをインスタンスへと変換します。ただし!この作業を行うと、元のReplicatorには戻せません。元のReplicatorに戻って、あとで何度もやり直したいという方は、Replicatorを複製しておき、複製元のReplicatorをバックアップとして非表示にし、複製されたReplicatorをフリーズしてください。

そうすると、実体を持つインスタンスメッシュができました。あとはいよいよダイナミクス機能の出番です。まずは入れ物の中へと落下する元となるボックスメッシュを選択し、セットアップタブ > ダイナミクスタブアクティブリジッドボディをクリックします。これでボックスメッシュおよびボックスメッシュを元とするインスタンスメッシュはダイナミクスを適用するアイテムとなります。次に入れ物となるメッシュを選択したら、こちらはパッシブリジッドボディをクリックします。これで入れ物側はダイナミクスが適用されたアイテムを受け止めるアイテムとなります。

ここまで設定できたら、あとはシミュレーションボタンをクリックしましょう。

上からばらばらとボックスの上へと落ちてきますが、なぜか入れ物の中に入らずに、滑り落ちているかもしれません。この時には、入れ物となるメッシュを選択し、ダイナミクスプロパティ衝突シェイプメッシュへと設定してください。これで口が開いている形状をきちんと認識できるようになったはずです。もう一度、シミュレーションボタンをクリックし、結果を確認してみましょう。

ボックスが入れ物の中に入っていくようになったらOKです。あまりにも勢いよく落下して、跳ね上がるようであれば、アイテムツリーからsolverを選択し、ソルバータブから重力を少し弱めにしたり、ボックスメッシュのダイナミクスプロパティタブにある跳ね返りの値を低くしてみてください。またボックス同士がめり込むようであれば、マージンの値を少しずつ大きくしながら、調整してみると良いでしょう。

入れ物の中に入ったボックスの具合が良い具合であれば、右端にあるシミュレーションボタンからシミュレーションをキャッシュします。

タイムライン上のスライダを動かし、入れ物にボックスメッシュが収まっている状態のフレームまで移動します。アイテムツリーでボックスインスタンスをすべて選択したら、ダイナミクスメニュー > トランスフォームへベイクを選択します。これでインスタンスメッシュに対し、キャッシュされていた位置情報がすべてベイクされましたので、あとは微調整が可能です。

駆け足でひとつのボックスメッシュを入れ物に詰め込む工程をご紹介してきましたが、複数のアイテムを一つのグループにまとめ、Replicatorで原型となるアイテムにグループを指定すれば、様々なメッシュを入れ物に詰め込むことが可能です。ダイナミクス機能を使わず、ひとつひとつ入れ物にメッシュを配置することを考えると、作業負担がかなり軽減されますよね。こういった用途でもダイナミクス機能は活用できますので、ぜひいろいろと試してみてください!

 

イベント「MODO 701 ラウンチ&Creator’s Session 2013」終了

先週金曜日に行われましたイベント「MODO 701 ラウンチ&Creator’s Session 2013」には、大勢の皆様にご来場いただきまして、誠にありがとうございました。

イベントでは、MODO 701の新機能・改善機能のご紹介に始まり

日比 隆志氏による「プロダクトのフォトリアルCG

秋元 純一氏による「MODO による事例紹介およびキャラクターモデル制作のワークフロー

由水 桂氏による「MODO による事例紹介およびキャラクターモデルのセットアップ

どのセミナー内容も、第一線の現場で活躍されているクリエイターだからこそ可能な、なかなか聞けない貴重な講演内容でした。

ご来場いただいた方々が、熱心にメモを取りながら真剣に受講されている姿を見て、改めてこのようなイベント等を継続していくことで、modoの良さをお伝えし、皆様方のお役に立てるような活動を行っていければと思っております。

ご登壇いただきました講師の方々、ご協力いただきました会場スタッフの方々、そしてなによりご来場いただきました皆様方、本当にありがとうございました!

 

701新機能:SurfaceID

先日はMODO 701の大きな新機能の影でなかなかご紹介の行き届かない、小さいけれど便利な新機能「テクスチャオフセット」について解説しました。今回もそんな新機能の一つであり、グラディエントテクスチャの入力パラメータに追加された「SufaceID」についてご説明しましょう。

まずは、リプリケータでまんべんなく埋め尽くされたクローバーを見てください:

うろこじゃないです、クローバーです。このクローバーの一つ一つの色をランダムに変えたい場合、MODO 701では一発で思い通りに変えられる方法が用意されました。

必要となる処理は、クローバーのマテリアルの上にグラディエントテクスチャを追加し、入力パラメータからsurfaceIDを選択するだけ。あとはグラディエント編集で、ランダムに散らしたい色を設定していきます。

レンダリングしてみると、この通り:

紅葉など、少しずつ色が変化している大量の樹木が生えた山々などを表現する場合には、大変手軽で便利な機能です。ぜひ試してみてください。

このような便利機能が数多く搭載されているMODO 701の新機能、イベント「MODO 701 ラウンチ&Creator’s Session 2013」でもご紹介いたしますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

ちなみに、今回のこのクローバーは地形メッシュにサーフェイスパーティクルジェネレータリプリケータの元となるパーティクルクラウドを発生させています。地形メッシュは、細かく分割した板を移動ツール+ノイズフォールオフで変形させただけ。とってもシンプルに、ぱぱっと作れるのがMODOのいいところですね。

 

701新機能:テクスチャオフセット

MODO 701ではパーティクルシステムオーディオのサポートなど、大きな新機能がいくつもありますが、便利に使える小さな機能もいろいろと追加されています。その一つが「テクスチャオフセット」機能。この機能について、SESなどmodoの標準機能を拡張するマテリアルキットをいくつもリリースされている9b Studios社がわかりやすい解説動画を出しています:

テクスチャオフセット機能を使えば、プロシージャルに限らず、画像データや動画のマッピングでさえも、テクスチャオフセットで割り当てたテクスチャを使用して、歪みを生じさせることができるんですね。もちろんテクスチャのパラメータはアニメーションが可能ですので、徐々にテクスチャが歪むような表現だったり、揺らいでいるようなアニメーションを設定することも可能です。歪みや揺らぎを表現するのに、わざわざ他のアプリケーションへと移って、加工する必要がなくなってくるのです。

このビデオでは標準のノイズテクスチャを使用していましたが、シェーダツリーの拡張:modoテクスチャの中には何種類ものノイズ、また波形水紋など、実に様々なテクスチャが用意されています。これらテクスチャとテクスチャオフセット機能を組み合わせて、どんな面白い表情を作れるのか、ぜひ試してみてください。

 

チュートリアルビデオ:羽

modoに搭載されているファーの機能、お使いになられたことはありますか?今回は簡単な設定で、このような羽を生成できるチュートリアルビデオをご紹介します:

このように用意されているメッシュは至ってシンプル。このメッシュを使い、ファーを生やしていく模様が、Youtubeで紹介されています:

また、このシーンはLuxologyサイトのアセットサイトでも公開されています。Luxologyサイトの登録情報でログインしていただき、下記URLにアクセスしてみてください:

http://www.luxology.com/asset/scenes/view.aspx?id=3916

Downloadボタンをクリックすると、このファーのサンプルシーンをダウンロードすることができますので、いろいろと研究を重ねてみると、その動作を理解できるようになるかと思います。ダウンロードファイルの形式は、.lpkフォーマットでご提供されています。lpkフォーマットに関しては、こちらで詳しく解説しておりますので、そちらをご覧下さい:

チップス:アセットファイルlpkの使い方

Luxologyアセットサイトには、他にもいくつも便利なスクリプトや勉強できるサンプルシーンが提供されています。ぜひアセットサイトを十分に活用し、参考になさってください。

 

MODO 701 Linuxベータ版 検証レポート

MODO 701では新たな試みとして、Linux版の開発が進められています。現在、Luxology登録サイトにログインしていただくと、アカウントにはベータ版のLinux版が公開されているのをご存知でしょうか?

国内ではLinux環境で制作を行うのはまだ少数かもしれませんが、海外では大手映像制作プロダクションなど、Linux版を使われるケースが多数あります。そのような要望にお応えし、MODO 701ではLinux版の開発が進められているのです。まだベータ版ですが、Linux上でこのような感じで動作していることを確認しています↓

Linuxは無料であるだけでなく、動作も軽く、堅固なシステムでもありますので、レンダリングマシンとして活用するには非常に向いていますよね。今回検証に使用したマシンでは、CentOSをインストールし検証しましたが、デュアルブートであるWindows 7におけるレンダリング時間と比較しても、それほど差が開くことなく、ほぼ同様のレンダリング性能を発揮しています。また、Mac用日本語リソースを使用することで、上図のように日本語化も可能であることを確認しています。

まだベータ版ではありますが、Linux環境をお持ちの方は実際に触ってみてはいかがでしょうか?